雲は好きですか?

日常生活の色々な『雲と空』を撮っています…

コントラバスと私~その3『ORIENTE HO-38~魂柱と弦高の調整』

中途半端に更新が滞っておりますので

引き続きコントラバスの記事を投稿します

最近は雲活よりも

コントラバス弾くのが楽しくて

雲ブロガーとしては困った態様です(笑)

まあ人生は長いようで短いですから

直感的に楽しいと感じる事を

真剣にやりたいものです

 

kumowasukidesuka.hatenablog.com

今回は外れた魂柱の調整と弦高の調整です

 

弦を緩めて張力が無くなる

状況によっては魂柱が倒れます

魂柱を立てるには専用の治具が必要

魂柱側面にある約10mm長の溝に

その治具を突き刺し

ボデー内部に入れてから

適正な位置に調整するのですが

そんな気の利いた治具は持っていません

 

魂柱の先端は表板と裏板内面の形状に合わせ

斜めに且つR気味に加工されております

魂柱側面溝が近いほうが表板側

溝がFホール側に向くように立てます

 

前述の通り専用治具は持っていないので

ラジオペンチで代用しました

魂柱を上下左右に動かせるのは勿論

回転方向に微妙な動きを加えられます

 

職人は駒の脚を基準に寸法を採取して

ミリ単位での調整をするそうですが

自己責任であれば誰でも調整は可能です

裏板の狙った位置に魂柱を当ててから

上下左右の加減をみて位置決めします

垂直度にも配慮しなければなりません

嵌り具合は程良い加減に効かせる感じ…

『いい加減』とか『適当』って実はイイ言葉よぉ(笑)

 

上(駒寄り)にすると音程感のある硬めの音色

下(駒と逆方向)に調整すると

音程感は薄れるが柔かい音色になります

左右の位置変更では

G弦寄りかE弦寄りかの

音量を調整できますが

魂柱の長さを変える必要があるので

簡単には位置変更できません

左右の位置が適正であるのが前提ですが

後述する弦高調整でも

各弦の音量的なバランスは調整できます

 

現状の駒は弦高を下げ過ぎて使えず

スペアは弦高が高目なので調整できます

 

1997年4月13日に弦高調整

G弦8.5mm D弦9.3mm

A弦10.3mm E弦11.5mm

 

この寸法は指板端部で計測した値

指板から弦上面までの高さです

 

今回の加工は2024年4月27日

G弦8.0mm D弦8.3mm

A弦9.4mm E弦11.5mm

 

E弦以外は0.5~1mm程度

弦高を下げるよう駒を削りました

 

弦高はグリガーの寸法を模範にしました

グリガー弦高

G弦7.0mm D弦7.2mm

A弦8.6mm E弦11.6mm

(使用弦:フレクソコア・デラックス)

 

試奏した印象は

各弦の音量的なバランスが取れて

音色的にも好くなった

ただ弦がスピロコア・ライトだからなのか

弦のテンションが低くて

右左共に指から弦が逃げていくような

微妙な感触があります

ロカビリーでスラップ奏法をするには

良いかもしれません

リリースのタイミングが合うと

ピチカートで響きのある好い音が出せます

 

ペグマシンは分解して各部を磨き

軸部に給油して組付けます

 

表板の端部は軽微な削れがあり

 

パテで成形してタッチアップ塗装で補修しましたが

塗料が柔らかいのか擦れると剥がれてしまいます

あくまでも応急的な対処なので

将来的には本格的な楽器の調整が

必要であると感じております

数年前ネックの塗装が剥がれたのを

自家塗装で補修したのですが

ポジションチェンジに支障があるので

近々この件と併せて

コントラバス職人の手に委ねます

 

日々演奏技術を高めると共に

楽器と真剣に向き合う作業は

音楽を創りあげるうえで

必要不可欠なことなのでは…

 

そんなことを感じながら

毎日コントラバスを弾いております

 

御訪問の皆様

今日も一日お疲れ様でした

 

佳い週末をお過ごし下さい🐌🔧