中途半端に更新が滞っておりますので
引き続きコントラバスの記事を投稿します
最近は雲活よりも
コントラバス弾くのが楽しくて
雲ブロガーとしては困った態様です(笑)
まあ人生は長いようで短いですから
直感的に楽しいと感じる事を
真剣にやりたいものです
kumowasukidesuka.hatenablog.com
今回は外れた魂柱の調整と弦高の調整です
弦を緩めて張力が無くなると
状況によっては魂柱が倒れます
魂柱を立てるには専用の治具が必要で
魂柱側面にある約10mm長の溝に
その治具を突き刺し
ボデー内部に入れてから
適正な位置に調整するのですが
そんな気の利いた治具は持っていません
魂柱の先端は表板と裏板内面の形状に合わせ
斜めに且つR気味に加工されております
魂柱側面溝が近いほうが表板側
溝がFホール側に向くように立てます
前述の通り専用治具は持っていないので
ラジオペンチで代用しました
魂柱を上下左右に動かせるのは勿論
回転方向に微妙な動きを加えられます
職人は駒の脚を基準に寸法を採取して
ミリ単位での調整をするそうですが
自己責任であれば誰でも調整は可能です
裏板の狙った位置に魂柱を当ててから
上下左右の加減をみて位置決めします
垂直度にも配慮しなければなりません
嵌り具合は程良い加減に効かせる感じ…
『いい加減』とか『適当』って実はイイ言葉よぉ(笑)
上(駒寄り)にすると音程感のある硬めの音色
下(駒と逆方向)に調整すると
音程感は薄れるが柔かい音色になります
左右の位置変更では
G弦寄りかE弦寄りかの
音量を調整できますが
魂柱の長さを変える必要があるので
簡単には位置変更できません
左右の位置が適正であるのが前提ですが
後述する弦高調整でも
各弦の音量的なバランスは調整できます
現状の駒は弦高を下げ過ぎて使えず
スペアは弦高が高目なので調整できます
1997年4月13日に弦高調整
G弦8.5mm D弦9.3mm
A弦10.3mm E弦11.5mm
この寸法は指板端部で計測した値
指板から弦上面までの高さです
今回の加工は2024年4月27日
G弦8.0mm D弦8.3mm
A弦9.4mm E弦11.5mm
E弦以外は0.5~1mm程度
弦高を下げるよう駒を削りました
弦高はグリガーの寸法を模範にしました
グリガー弦高
G弦7.0mm D弦7.2mm
A弦8.6mm E弦11.6mm
(使用弦:フレクソコア・デラックス)
試奏した印象は
各弦の音量的なバランスが取れて
音色的にも好くなった
ただ弦がスピロコア・ライトだからなのか
弦のテンションが低くて
右左共に指から弦が逃げていくような
微妙な感触があります
ロカビリーでスラップ奏法をするには
良いかもしれません
リリースのタイミングが合うと
ピチカートで響きのある好い音が出せます
ペグマシンは分解して各部を磨き
軸部に給油して組付けます
表板の端部は軽微な削れがあり
パテで成形してタッチアップ塗装で補修しましたが
塗料が柔らかいのか擦れると剥がれてしまいます
あくまでも応急的な対処なので
将来的には本格的な楽器の調整が
必要であると感じております
数年前ネックの塗装が剥がれたのを
自家塗装で補修したのですが
ポジションチェンジに支障があるので
近々この件と併せて
コントラバス職人の手に委ねます
日々演奏技術を高めると共に
楽器と真剣に向き合う作業は
音楽を創りあげるうえで
必要不可欠なことなのでは…
そんなことを感じながら
毎日コントラバスを弾いております
御訪問の皆様
今日も一日お疲れ様でした
佳い週末をお過ごし下さい🐌🔧