雲は好きですか?

日常生活の色々な『雲と空』を撮っています…

NIKOMAT FTN~ニコンのガチャガチャ

通勤時に雲の裂け目から、

広い範囲に渡りカーテン状に光が降り注いでいて、

これは絶好の撮影チャンスと心躍らせたが、

好位置での撮影に恵まれず、

『もっと別の場所で撮りたかった感』が滲み出ている一枚…

(-_-;)

 

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ここからは機材紹介になります。

先日の記事に『相当数のカメラを所有している』と書きましたが、

何かしらの目的で各メーカーのレンズを購入して、

必然的にカメラ本体も増えてしまった感じです。

NIKOMAT FTN は、

NIKKOR 非AIレンズを使用するための機体となります。

 

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NIKOMAT FTN

 

手元の資料では1967年10月発売となっております。

つい最近、感度100のフイルムを装填して、

日中の風景撮影に使用していました。

まだフイルムは現像していないので、

それは別の機会に投稿します。

 

機械式カメラに詳しい方なら御存知かもしれませんが、

このカメラはレンズの着脱に特徴があり、

ニコンのガチャガチャ』で知られています。

 

これはレンズの絞りをカメラ本体と連動させる機構で、

NIKON F&F2 も同様の機構を採用していました。

レンズを絞り込まずに、

絞り開放状態で測光できる利点があります。

 

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レンズの絞りリングを5.6の位置に合わせます。

因みにレンズを外す時も、

5.6の位置に合わせます。

 

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本体の絞り連動ピンをレンズの爪で挟み込む状態で、

マウント部にセットします。

 

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そのままレンズを反時計方向に、
止まる位置まで回すと、
『パチン!』という音が鳴ります。

 

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その状態から絞り値が最大になるように、

絞りリングを回します。

このレンズでは16の位置になります。

 

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次に絞り値が最小値になるように、

絞りリングを回します。

このレンズの場合1.4の位置になります。

この一連の操作で『ガチャガチャ』と動作音がするので、

ニコンのガチャガチャ』と称されるようです。

 

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レンズの装着が完了すると、

マウント側面にレンズの最小F値が表示されます。

このレンズの場合は約1.4の付近に、

赤い線が合っているのが確認できます。

 

もう一つ面白いのが、

適正露出を確認する操作です。

 

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巻き上げた状態で、

巻き上げレバーを止まる所まで後ろに引きます。

 

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赤丸印が見える状態にすると、

露出計が作動します。

 

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露出計はファインダー内の右側に配置されています。

軍幹部にも露出を確認できる小さい窓があるのですが、

通常はファインダー内の露出計を使います。

 

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機械式カメラなので電源は不要ですが、

露出計の電源にボタン電池が必要で、

底板の丸い蓋を外して装着します。

フイルム感度調整場所はマウント側面下側にあり、

シャッタースピード設定も、

マウント側面のレバーを操作します。

操作系がレンズやマウント側面に集約されていて、

多少の慣れは必要ですが使い易いカメラだと思います。

 

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縦走り金属製シャッター幕

 

フラッグシップ機では NIKON F4 に初めて採用された機構が、

約20年を遡ったこの機種に導入されていた。

 

大衆向けカメラに新技術を導入して、

完成度を高めてからフラッグシップ機に採用する。

NIKON のカメラ開発手法を、

ここからも垣間見ることが出来ます。

 

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NIKKOR-Q Auto 1:4 f=200mm

 

このレンズは『朝日や夕陽をアップで撮りてぇ』と言う、

かなり限定的な目的で購入しました。

(本当に撮るのだろうか…)

 

その他…

2017.08 に期限切れのフイルム

CIRCULAR PL 62mmフィルター

 

全て先週の土曜日に某ハードオフで購入しました。

 

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上記レンズを装着

 

レンズもカメラ本体もオール金属製なので、

なかなか重量があります。

雲フェチ活動も体力勝負!

もっと体を鍛えないとねぇ。

 

それにしてもカメラに限らず、

この時代の工業製品は、

部品一つ一つに質感があって、

造り手の魂や熱意のような迫力を感じます。

 

特に NIKON の製品は造りが丁寧で、

半世紀以上経過した現在でも、

市場に動作品が多く存在することが、

このカメラの品質や耐久性の高さを、

証明しているのではないでしょうか。

 

『物造り日本』の原点を教えてくれる、

そんなカメラの一台であると思います。

 

本日は御訪問いただき、

最後まで御覧下さり、

ありがとうございました。